「備え」によってあなたと家族・仲間の命を救える可能性があります 〜自分たちの命は自分たちで守る
第一分団新人です。
昨年2025年は地震や洪水、山火事など複数の災害がありました。
可能であれば何も起こらないことを願いたいですが、2026年も同様に災害が発生する可能性はありますし、ここ数年は首都圏直下地震の可能性も話題となっており、いつそうした災害が発生してもおかしくはない状況です。皆さまはそうした災害などへの「備え」はできていますでしょうか? できていない人ほどこうした言葉を聞き慣れてしまって空気のようになっているかもしれません。しかし改めて、東日本大震災事にあった事例から備えの重要性を書かせていただきたいと思います。
昨年10月に宮城県石巻市に行き、門脇小学校と大川小学校という、二つの石巻市立の旧小学校を訪問してきました。どちらも震災の被害を受けた小学校ですが、見学を通じ、先述の「備え」によって大きな被害の差が生まれた事例だと強く感じました。これら二つの小学校の差は有名な話ですので、ご存知の方も多いかもしれません。
ぜひ多くの方に詳細を調べてご覧いただきたいですが、結果として門脇小学校は地震後に下校をせず避難をした児童224名と教職員が生き残り、一方、大川小学校は児童108名中74名と教職員10名が被害者としてお亡くなりになりました。
この差の原因については日頃の「備え」だけではなく当時の教職員の方の機転もあったと後から分析をされていますが、大きな差を産んだベースとなったのは「備え」でした。
門脇小学校の事例
門脇小学校では地震を想定した避難訓練の際、津波を想定して小学校の上層階に避難をするのではなく、裏山であった日和山へ避難するというマニュアルの整備とそれに沿った避難訓練の実施という「備え」を行っていました。震災によって、小学校の校舎は津波の被害だけでなく、津波を受けて流れてきた自動車のガソリンへの引火による火災で炎に包まれましたが、避難訓練どおりに裏山へ避難した児童・教職員は無事でした。




大川小学校の事例
一方、大川小学校はその立地が海から3.7km離れていたこともあり、地震による大津波を想定していませんでした。しかし大津波は川を遡上し、小学校の校舎とともに近隣の「小高い場所」へと避難していた児童・教師たちを襲い、先述の通り児童108名中74名と教職員10名が被害者としてお亡くなりになりました。実は、ここにも裏山はあったのです。しかし、大津波を想定していなかったマニュアルには裏山への避難という文言はなく、さらに、避難先として書かれていたのはおそらく適当に(?)なんとなく(?)書かれたであろう『近隣の空き地・公園など』という “存在しない避難場所” が「備え」であるマニュアルに記載され、結果非常に痛ましい被害を生みました。
なお、大川小学校の事例では、その後2014年に児童の父母たちが市と県を相手に震災前の学校の防災体制に不備があったとして訴訟する事態に発展し、2019年の最高裁まで争われ、原告側の勝訴で終わっています。



暗い話題となってしまいましたが、過去の方の犠牲を意味のあるものにするためにも、「備え」の重要性を今を生きる私たちが認識し、「備え」ることは、決して無駄なことではないと考えます。「備え」が、あなたはもちろん、あなたの家族、仲間、周りの人たちを救うことにつながるかもしれません。地震・火災発生時の行動の確認・周知の徹底。避難経路の確認、避難時の持ち出す荷物の準備など、小さなことが差を生みます。
私たち消防団員のテーマは「自分たちの街は自分たちで守る」ですが、皆さまも「自分たちの命は自分たちで守る」。ぜひ、考えてみてください。
☆京橋消防団では新たに消防団に参加をしていただける方も随時募集中です☆

